※ 【鮮やかに伝う謀】の後日談です


認めてないとか、反抗期とか、そういうことじゃないよ。
ただ、大分気恥ずかしかっただけなんだ。
でも母親を呼び捨てなんてやっぱり変だろう?
だから

「――……‥母、さん」

を、呼ぶ。
ぎこちなく、本当にたどたどしく、少し、違和感の残る呼び方で。
でも、あんな嬉しそうな顔されたら多分誰だって何も言えないと思うよ。
『母さん』はひどく驚きと感激の混ざった表情で、うっすら顔が赤かった。

「っ・・・鷹・・・!」
「・・・なんで泣くかな」
「ん、ごめん、ちょっ・・・嬉しくて」

めそ、と泣き出してしまった母の頭を撫でる。(なんか変な気分)(俺の方が、身長低いし)
別に、いくらでも呼んであげるから、と言ったらますます泣かれてしまった。親孝行って難しい。

心の底から母の顔をして、フィールドにいる時のとは似ても似付かない。
ああ、母さんなんだと改めて思う。
父さんも嬉しそうに笑って、頭をがしがしとかき回してきた。
際限なくするものだから少し痛いけれど、今日ぐらいは我慢しよう。(水差すみたいなことはしたくない)(ものすごく恥ずかしい気分だけれども)


 もう


でもこういうのって、悪くないよ。


鷹がいい子だ(笑)鷹が初めてさんを「母さん」と呼んだときのお話。
この後【最も愛らしいタブー】に続きます。


  タイトル*ララドールさまより


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