好きな子ほどいじめたくなるニアーイコール構いたくなるというのは恋愛におけるセオリーだ。
ガキだよなあ、心の中で呟いて苦笑いをひとつ。
バッドの場合も例外ではなく、しかも件の『好きな子』が、すこぶる構い甲斐があるものだから余計と、困らせたくなるのだ。

(弁明の余地があるなら言っておくが、決して虐げたりどこぞの王子様のようにバイオレンスに訴えたり、ましてや傷付けて泣かせたりしたいわけではない。そりゃあ多少いき過ぎぐらいが一番楽しいけれど、困ったり焦ったり恥ずかしがったりという表情を経た上で、最終的には笑った顔が見たくて、言うなればの恋人が見ているだろう沢山の顔を少しでも切り崩してその立場に近しいものが欲しくてそうしている。次点に甘んじるのはポリシーに反するが、決してを深刻に戸惑わせたり、幸せそうな顔を曇らせたいわけではないので、バッドは誰よりも親しい、言うなれば妹を思いやる兄のような広い気持ちで他人を演じている。それでも何かあったときには遠慮はしないつもりだ―話を戻そう)

とにかく、を困らせるなんてとても簡単。
たった一言、簡単なワードで
ただし、抜群の呪文はバッドにも違う意味で抜群の威力(主に敗北感)をもたらすのでご利用は計画的に、用法用量を守って正しくお使いください。







(あの人のどこが好きかなんて)


++あとがき+++
バッドさんの独白。本庄さんの話を振れば嫁は二秒で崩れ落ちます。
ハリウッドが珍しく控えめな話。短め。
性格的にも良いお兄ちゃんを演じてそうとかそんな偏見
バッドさんは女の子の気持ちを尊重してくれるタイプだと信じてやまない。
よき友人になって恋愛相談にのってくれる系でお願いします。

タイトル*暗くなるまで待ってさまより


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