「うわー…」
「うっそぉ」
ぶあ、生ぬるい湿った空気が窓から一直線にドアまで押し寄せる。
カーテンが翻って暴れ、霧上になった水滴が風に乗って頬や腕に当たった。
水たまりに、水浸し、目で見てわかる浸水具合にしばし言葉を失う。
「と、とりあえず窓窓!」
飛ぶようにベッドに飛び乗って窓を閉める。
窓際の壁に寄せてあった所為でふんだんに水を吸ったシーツは足の裏にひっついて、マットは弾力を失って固くなってしまっていた。
今もじわじわと範囲を広げる水のシミにパンサーとは肩を落とす。
「布団乾燥機でも追いつかなさそうね」
「雨漏りとかしたらどうしよう、ばあちゃんに叱られる…!」
「その時は私も一緒に怒られてあげるわよ」
とりあえずモップで床を拭いて、窓を雑巾で拭って、カバーも何もかもを取っ払って洗濯機へ放り込んだところでようやく一息付いた。
当面窓を開けての外出は控えよう。
「今日は一晩中DVDでも見て夜更かししようか。バッドから借りたのがあったはず…」
「あ、じゃあ俺あれがいい!“SPYダマン”!」
「ちょうど良いわね、今何作目だっけ」
「全15作で今度13作目やるんだって!DVDは多分9作目まで出てる」
「…引っ張るのねぇ」
星の声は聞こえない
(「うわー…初期ダマンの棒読みっぷりハンパない」
「にっししし!でも俺これ好き!」)
++あとがき+++
雨で部屋が水浸しになったら乾くまでパンサーと夜更かししたい深層心理←…
パンサーは時折雷にびびればいいと思います。女子みたいな悲鳴上げればいいと思います。
ペンタグラムの他メンバーではいまいちしっくりこなかった夜更かしネタ
てかタタンカはまだしもドン、バッド、クリフォの三人は何故だかおうちデートがかけらもイメージできなかった^q^
ほのぽのは後輩組に任せます。
タイトル*ララドールさまより
MENU