暁色ドームズディ【Doomsday/最後の審判の日、世界の終わり】

 もうそろそろ、名前を忘れた気がする。
 スラム街の壁に背をもたれかけさせながらぼんやりとそう思った。
 ひたひたと冷たい朝靄が頭のなかにまで入ってきた気がして
 軽く頭を振るが依然として記憶の霧は晴れない。
 逆に目の前まで霞みがかって困ってしまった。
 どうもこれ以上動けそうにもない。
 これから自分がどうなるかなんて全然検討が
 ましてやすぐ傍に人が居たなんてちっとも気が、付かなかった。
 ぺちりと軽く頬を叩かれて、何かを言われたけど声が遠くて上手く聞こえない。
 写るのは白んだ視界にも分かる影だけかろうじて。
 しばらくの間そうして、もう目を開けるのすら億劫になった刹那

              「一緒に来るか?

 何よりも、優しい声を聞いた。




 ドームズディ





++++あとがき+++++
 本文:あとがき=2:1(笑/コラ)
 とうとう始めてしまった・・・(名前出てないけど)
 夢主はこの暁色ドームズディの時点で9歳という設定。お相手は次話まで秘密の方針で。
 時間軸は多分ばらばらになるんじゃないかと思います・・・(汗)
 急に五年後に飛んだり、昔に戻ったりとかするかもしれませんのであしからず。


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